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前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/とある不幸なHappy days 御挨拶 第三章 帰宅 聞き覚えのある単語だった。 「ちょっと!! あな「ダメだ、美鈴」!!」 「これは、『親父』の役割なんだよ」 美鈴は何も言えなくなる。 旅掛はそちらを一瞥し、再び上条に視線を戻すと言葉を続けた。 「君についていろいろ調べさせてもらった。 第三次世界大戦をはじめ、多くの事件の中心に君はいたらしいな。 それは幼少時からで、付いた異名が『疫病神』……」 「でもそれは当麻が優しくて、苦しんでいる人をほっとけなくて、手を差し伸べた結果ですよ!! それなのに、なんでそんなふうに言われなくちゃいけないんですか!!??」 美琴はつい口を挟んでしまった。 それを聞き詩菜は少し微笑むが、続ける。 「そう、確かにそれは結果論です。しかし、周りはそう考えなかった」 旅掛は一息入れ、さらに語りかける。 「それらの事件に『不幸にも上条当麻は巻き込まれた』のか、 『上条当麻を不幸に巻きこむために』起こったのかが俺たちにはわからない。 だが、一つ言えることがある……」 詩菜は辛そうに言葉を紡ぐ。 「『上条当麻の周りに、不幸な人物がいる』という構図が存在することです」 インデックス、一方通行、浜面仕上、そして 御坂美琴。 「あの子の『親父』として聞く。 君は娘を不幸にしたいのか?」 「あの子の『母親』として聞きます。 あなたは不幸になりたいのですか?」 しばしの沈黙が続く。 そして美琴は我慢できず 「くすっ、くっ、あはは、ははははは」 大笑いしてしまった。 上条は、 「う~~~~~~~~~~ん」 と腕を組んでなにやら思案していた。 美琴はようやく落ち着き、話し始める。 「いや、すみません。だって、ほんと、その」 素晴らしい笑顔で語る。 「今更な話だったので」 懐かしそうに、いとおしそうに。 「アイツは本当にバカのくせに無茶する奴で、いったい何回呆れたことか」 出会ってたったの一年もたっていない。 「そのうえ危険な目に会うたびに女性にフラグ立てるし、しかも鈍感なせいかぜんぜん気付いてないんです。こっちは一人で嫉妬してなくちゃいけないんですよ」 付き合い始めて数カ月しかたっていない。 「彼の信念に付き合い始めてから、一緒にいるだけで何度死に目に会ったかわかりません」 そして、その中で何度も不幸に巻き込まれた。 「でも、そんな毎日が楽しいんです!!!」 でも、その不幸があるせいで彼を好きになれたのなら、 「そんな当麻だから惚れたんです!!」 その不幸に感謝でもしてやろう。 「どうか、息子さんとの交際を許していただきますよう、よろしくお願いいたします」 「……そう、ですか」 詩菜は静かに笑う。 そのころ上条の方はというと、ようやく、 「えー、お言葉ですが、あいつが持ってくる不幸も結構多いですよ」 なんて爆弾発言をしていた。 「いや、これは付き合う前からで、すぐ致死量の電撃撃ってくるし、恋人の振りしろなんて無茶ぶりするし、罰ゲームだなんだと突っかかってくるし……」 まだ続く。 「付き合い始めても、怒りっぽいし、ゲコ太とか自分の趣味を押し付けてくるし、家電は何度も全滅されました」 そして笑う。 「そんなことが、彼女といると幸せなんです」 幸せだと笑う。 「美琴が一緒にいれば、少なくともオレは幸せなんです!!」 もし 「確かに、オレが近くにいるせいで美琴を不幸にしているかもしれません」 この出会いや関係が不幸だと言うなら、 「それなら、より一層の幸せでその不幸を上書きしてみせます!!」 大歓迎してやるよ 「だから、どうか娘さんとの交際を認めてください!!」 神様(バカヤロウ)。 「お願いします!!!!!!!」 「………………参ったな」 電車の車内に、上の空で外を見る少女が一人。 「超電磁砲」こと御坂美琴である。 彼女はあの後の事を思い出していた。 「美琴さん、ありがとう。こちらこそ、宜しくお願いします」 涙ながらにそう答えたお義母さまは、少しして化粧室に向かった。 その間にお義父さまが話を切り出す。 「詩菜さん、いや、私たちは昔から当麻の事が心配で仕方がなかった。 どんどん孤独になり、傷ついていくあいつに胸が張り裂けそうだった。 今でもあいつが入院したと聞くと、詩菜さんは雨の日だろうと雪の日だろうと、近くの神社でお百度参りをしている」 海を見ながら話すお義父さまは、なにかを思い出しているようだった。 「でも、この前あいつはその不幸を『幸せ』だといった。 ……そして、今はその幸せを共有できる人物がいる。親としてこれほどうれしいことは無い」 「ありがとう」 その言葉に引きずられるように回想は夜へ進む。 「眠れないんですか?」 そのお義母さまの問いかけに、はいとだけ答える美琴。 それからしばらく二人は並んで月を眺める。 詩菜は 「当麻さんの事、頼みました」 とだけ言った。 もちろん美琴は…… 一方別の電車で外を眺める少年が一人。 「幻想殺し」こと上条当麻である。 上条もあの後の事を思い出していた。 「だー、おもしろくない!!!」 御坂パパの発言に驚いた上条だが、 御坂ママはニヤニヤと理由を尋ねた。 御坂パパは大声でそれに答える。 「こっちが七十点取れば合格の問題を出したら、百点で帰ってきたうえに、いままでの教育に減点ダメだしされたんだぞ!!」 ダメだししたつもりはなかったのだが、とりあえず合格ということでいいのだろうか? そんな風に思っていたら、御坂パパはおもむろに席を立ち、 少し離れたところでどこかに電話をかけ始めた。 すると御坂ママが静かに微笑む。 「よかったね、当麻君。実は心配してたんだよ、あの人過保護だから。 美琴ちゃんが学園都市に行くときも、なかなか折れなかったし。 心配しすぎて、できるだけ一緒にいるために仕事をやめる、とまで言いだしたこともあったのよ。 そんなこともあって、この前の戦争直前に、私も少し後悔したの」 でもね、といったん区切り上条を見たその目は、強い光を宿していた。 「美琴ちゃんが美琴ちゃんでいられる、あなたという場所が学園都市にあった。 だから、学園都市にあのこを送って本当に良かったと、今は思ってる」 「ありがとう」 回想は数時間進み、露天風呂まで飛ぶ。 「オレは、娘がなにを背負っているのか、詳細をまだつかめていない……」 旅掛はいろいろあった感情をたった一言に託す。 「美琴を、任せた」 上条当麻の答えは……。 数時間後、二人は駅の出口で 喧嘩していた。 「ほーう、私が持ってくる不幸が大量ねー。 付き合う前から今に至るまでですかー。 『できるだけ当麻君に迷惑かけるなよ 愛しのラブリー美琴ちゃん、ハート』 ってやかましいわボケぇ!!!」 「後半の台詞はお義父さんにいえよな!!! そっちこそ余計なこと言いやがって!! 『美琴さんに苦労をかけすぎです。 次に会うときは覚悟しておいてくださいね』 って母さんからメール来たぞ!! 恐すぎだろコンチクショー!!!」 喧嘩するならつないでいる手を離してすればいいのに。 ちなみに後ろのボロボロな残骸は 「『超電磁砲』と交際し、御坂家とパイプを作るのは私だ!!」 とかほざいていたLevel4で金持ちないつもの不幸だが、いろいろ割愛。 「なによ!! 私は事実を言ったまでよ!!」 「オレが、いつ、そんな大量なフラグを立てたよ!!?」 「すみません」 「『すみません』って自覚してんじゃない!!」 「オレがいつ謝った!!? それにオレが言ったものこそ事実だ!!」 「あのー」 「そんなに電撃撃ってないわよ!!」 「『あのー』って、心当たりありまくりじゃねえか!!!」 「そんなの言ってない!!」 「いい加減にしてくれ!!!!」 「は?」 「へ?」 いつのまにか彼らの横に小男が立っていた。 「駅のホームで声をかけようとしたらすぐ抱き合って二人の空間にする。 その後はなにかの戦闘になる。そして喧嘩。 こっちも忙しいのに、勘弁してくれ」 「「はぁ、すみません」」 前にもあったなそんなこと。懲りない二人だ。 そして彼らは知らない。 「早く乗ってくれ、すぐ向かうぞ」 この小男が一方通行から悪党向きと評された男であることを。 「……あんたの人脈どうなってんの?」 「なるほど、親舟さんだったか、しかし何なんだろうな?」 「おい、着いたぞ。降りてくれ」 車から降りた二人はまーーだ手をつないでいる。 「「ここは……」」 一軒家が建っていた。 「「どうゆうこと??」」 「息がぴったりだな。 これが、渡すよう言われていた親舟さんからの手紙だ」 手紙を渡した小男は「それでは失礼する」とだけ言い、去って行った。 質問をスルーされた二人は、急いで手紙を開く。 『上条当麻様 御坂美琴様 拝啓 上条さん、お久しぶりです。御坂さんははじめまして。 今回、御坂旅掛さんから、とある依頼を持ちかけられました。 お二人が今までこの都市に貢献してきたことに対し、 なにかしらお礼をしたいと考えていた私は、よろこんでこの依頼を受けました。 二人には新年度からこちらで生活してもらいます。 できれば、学生らしいお付き合いをしてくださいね。 敬具 親舟最中』 「「な、なんだってーーーー!!!」」 その瞬間、美琴の電話が鳴った。 もちろん相手は 『美琴ちゃ~ん元気!!? 会えなくて、パパ、さびしかったよ~~!!』 バカ親父だ。 「ちょっと!! 何考えてんのよ!!」 『え? プレゼント。 気に入らなかった??』 「気にいったけども!!!」 『上条君いい男だなぁ。 よく見つけた! 美琴たん偉い!!』 「たん言うな!! うれしいけども!!」 『二人の世界に足りない物、二人だけの時間を与えたつもりだ』 「渇望してるけども!!」 『上条家にも許可は得ている。両家を代表し、二人の幸せを願う』 「ありがたい『じゃあ、元気でね美琴ちゃん!!』けど『プツ!!!』も……」 切れた。 上条の方を見ると、優しく微笑んでいる。 察してくれたらしい。 二人は家を見上げながら同時に思う。 (( 結婚の挨拶っぽかったもんなぁ )) これから大変になりそうだ。 『わたしおおきくなったら、ままとけっこんする!!』 『ああ、テレビでやってたのそれか。うれしい、ありがとね!!』 『美琴ちゃん、おれは~?』 『ぱぱは、ままをひとりぼっちにするからやだ!!』 『そ、そんな~』 『でも』 『?』 『でもね、もしぱぱよりもね、かっこいいひとがいなかったら』 『うん』 『しかたなく、ぱぱともしてあげる』 『本当か!!??』 『だ、だからしかたなくだってば!!』 『ダメ!! 美琴ちゃんは私の物!!』 『じゃあ、二人ともオレが離さん!!』 『ぱぱくるしい!!』 『なにそれズル~い!!』 『絶対に、絶対にオレが守りぬいてみせるからな!!!!』 前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/とある不幸なHappy days
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学園都市のとある学区のとある病院。 そこに来る患者には不思議な人間が多かった。 例をあげれば、一万人を殺した『一方通行』だとか。 とある少女のクローン、『打ち止め』だとか。 ある日その病院に『常連』がやって来る。 そこに入院している一〇〇三二号という少女はその『常連』である少年に会いに行く。 「またですか、とミサカは溜息をつきます」 「な、なんだよっ」 「それで今度はどこの美少女を助けてきたのですか、とミサカは確認をとります」 「それ決定事項!?」 上条当麻というまたも怪我をして運びこまれたのである。 その少年から御坂妹と呼ばれるミサカ一〇〇三二号は無表情ながら呆れた様子。 「今回は違うっ!今日はだれかが捨てた缶コーヒーをふんで階段下まで転げ落ちただけだっ!」 そうなのだが、しかし。 「ミサカ二〇〇〇一号から『あの人に助けてもらった~ってミサカはミサカは~』 という報告が届いています、とミサカは真実を告げます」 「うっ!?」 缶コーヒーを踏んでもまだ体勢は立て直せそうだったのだ。 すぐそばで打ち止めが同じく転びそうでなければ。 それで打ち止めの手を引っ張って階段とは反対方向に倒し。 代わりに自分が落ちたと。 「まったく、あなたは雑草のようにどこでも根を張るのですね、という本音をかみ殺しつつ、ミサカは笑顔でごまかしました」 「なにもごまかせてないだろ、それっ!」 騒ぐ少年を見つめ、御坂妹は溜息をつく。 (どうして誰も彼もこの少年を好きなのでしょうか、とミサカは――) この少年は誰の心にだって根を張ってしまう。まるで雑草のように。 ミサカの敵は、多い。 病院は騒ぎ声が絶えない。 カエル顔の医者は苦笑して人を助け続ける。
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前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/とある上琴の未来物語 おやすみ前のひと時 2時間の長いお風呂から出た上条と美琴はくたくたに疲れていた。 「あぁ、上条さん脱水症状で死んじゃう・・・。なにも湯船の中でずっとくっついてなくてもいいだろう。」 「し、仕方ないじゃない。当麻の裸を見たら体が疼いちゃって・・・」 「疼くって・・・、まあ、上条さんも理性を崩壊させないようにするのに必死でしたけどね。」 表面上ではこんなこんなこと言っているが本当は・・・ (当麻の裸見たら意外と逞しくって・・・、あんなの見たら私もう・・・、ちょっと私から襲っちゃいそうだったわよ・・・。) (美琴の体見たら・・・超白くって・・・理性が崩壊寸前だった。これから一緒に寝るんだろう。夜俺大丈夫か・・・) なんて考えていた。 しかし絶対にこんなこと死んでも言えない2人は誤魔化すため、各自それぞれの行動をとることにした。 「お~い、美琴。ミネラルウォーター飲むか?」 「う、うん、今そっちへ行く。」 2階にいた美琴はパタパタと階段を下りる。 そしてキッチンへ行くとペットボトルを持った上条がいた。 「あ、なんか水一本しかないから俺と半分こな。」 「ふぇ、ラッパ飲みしたの?」 「そうだぞ、いちいちコップなんて面倒くさいからな。」 「そ、そう。」 一気に美琴の顔が赤くなる。 「お~い、美琴たん、大丈夫ですか。でも何でこのタイミングで赤くなるのか・・・、ああ。」 上条は思いついたように手をたたく。 「これは一種の間接キスですからな。それで美琴たんは真っ赤になったのか。」 「なっ・・・、そ、そうよ。それとたん言うな。」 「こんなんで赤くなってかわいいですな。上条さんをまた惚れさせる気ですか?。それに俺ら本物のキス何回もしてるだろう。」 「で、でもやっぱりう、うれしくなっちょうのよ。こうやって当麻と一緒に暮らしてる実感が湧いてくるのよ。」 「そうか?なんでまた急にそんなこと言い出すんだ?」 「当麻と夜になってもこうして一緒に居られて、一緒にお風呂も入っちゃって、こんなふうにお互いのパジャマ姿見たり、まして は一緒に寝れるのよ。私には夢のようだわ。」 美琴は究極に真っ赤になりながら上条へ思いを伝える。 すると上条もだんだん赤くなってきた。 「どうしたのよ、当麻まで真っ赤になって。」 「いや、さすがにあんなことを言われたら上条さんだって恥ずかしくなりますよ。」 「っえ、こんな事言われてうれしくなかった・・・」 美琴はいつからか涙目になっていた。 するといきなり唇に暖かい感触があった。 「うれしくないわけないだろう美琴。俺だってこんな夢のような生活が送れてうれしいよ。」 上条は美琴の耳元で囁く。 「よくそんな恥ずかしいセリフをぽろっと言えるわね。」 「ありゃ、うれしくなかったか?」 「うれしくないわけ・・・ないじゃない。」 と美琴は涙目になりながら上目遣いで上条を見る。 「うぅ~、反則だぞ美琴。」 と上条は笑顔でいいながら頭を撫でる。 「えへへ、当麻私世界で一番幸せよ。」 「俺も同じだぜ。怖いぐらい幸せだ。」 そうしてまた2人はキスをした。 「そろそろ遅いし寝ようぜ。」 「遅いって今何時・・・って0時前!?」 やけに長く風呂へ入っていたり、出たら出たでいちゃいちゃしているうちにかなり時間がたっていたようだ。 「明日は補習も学校も無いけど、あんま遅くなると体調崩すかも知れないしな。」 「えっ、明日当麻補習ないの?」 「うん。流石の上条さんもたまには休みが必要ですことよ。」 「やった~、明日は1日中いるの?」 「ああ、その予定だが。」 「えへへ、当麻を1日中独り占めできる。」 美琴は満面の笑みで上条へ抱きついてくる。 上条は美琴をさらに強く抱き返す。 「もぉ~、さっきから美琴かわいすぎ。」 「か、かわいい?」 美琴はやけに「かわいい」と言う言葉に反応する。 「ああ、上条さんがキュン死しちゃうぐらい。」 「そ、そうかしら。えへへ」 「とにかく歯を磨いて寝ようぜ。」 「そうね。」 ―――――― 歯磨きが終わった2人はさらに眠くなり欠伸などをしていた。 「さ、寝るぞ~」 「う、うん。」 また美琴は顔を赤くする。まったく忙しい人だ。 2人はベッドに入る。 「美琴寒くないか?」 「ええ、大丈夫よ。それに・・・」 「それに・・・なんだ?」 「寒くなったら当麻にくっつくから。」 「お、おう。いつでもくっついてくれ。」 「本当!?・・・じゃあ今くっつく。」 「ええ、美琴!?寒くないって言ったじゃん。」 「でも私はこうしていていの。」 美琴がしがみつくとさながら『抱き枕』状態になる。 (お、おい、こんな風にされたら上条さんの理性が・・・。とにかく早く寝るんだ。) 「お、おい、今日は遅いんだから早く寝ろよ。」 「わかってるわよ。でも寝る前に、お休みのキスして・・・。」 「ああ、わかった。」 そういって、美琴の右頬に手を添えながらキスをする。 「おやすみ、美琴。」 「おやすみ、当麻。」 こうして同棲開始初日の夜が更けていった。 前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/とある上琴の未来物語
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STAGE00 アリサ編 STAGE01 STAGE02 STAGE03 STAGE04 STAGE05 STAGE06 STAGE07 STAGE08 STAGE09 STAGE10A STAGE11 STAGE12 STAGE13 STAGE14 STAGE15 STAGE10B STAGE16 STAGE17 STAGE18 STAGE19 STAGE20 STAGE21 STAGE22 STAGE23 STAGE24 STAGE25 STAGE26 STAGE27 STAGE28 STAGE29 STAGE30 STAGE31 STAGE32 STAGE33 STAGE34 STAGE35 STAGE36 STAGE37 STAGE38 STAGE39 STAGE40 STAGE41 STAGE42A STAGE43 STAGE44 STAGE45 STAGE42B STAGE46 STAGE47 STAGE48 STAGE49 STAGE50 STAGE51 STAGE52 STAGE53 STAGE54 STAGE55 STAGE56 STAGE57 STAGE58 Ending ストーリーイベントインターミッション 熊本市街 沖縄 STAGE53ランキング マップ 入手アイテム 味方 敵 ストーリーイベント インターミッション セットアップ ネットワーク フォーラム メール ネットワークショップ デスクトップ シミュレーター セーブ ロード 終了 熊本市街 〔熊本基地作戦室〕 会話イベント 熊本市街-熊本ショップ(熊本酒場) 〔熊本ショップ(熊本酒場)〕 ネットワーク ネットワーク 入手 備考 メール 共用メール 受信 金 600 日本警察「感謝状」 金 600 日本警察「感謝状」 亮五 受信 長谷川希里子「大漢中軍が」 移動-店を出る 熊本市街-日防軍熊本基地 〔熊本基地作戦室〕 会話イベント|選択肢準備中 準備完了 沖縄 〔瑞慶覧基地作戦室〕 会話イベント ネットワーク ネットワーク 入手 備考 メール 和輝 送信 KIRYU@0730「世話になった」 美穂 受信 ルドルフ「あばよ」 メイヤー 受信 N・D・クック「日本のクーデター」 移動-ハンガー 〔ハンガー〕 会話イベント 会話-小池[EHOBA]パスワード入手 ネットワーク ネットワーク 入手 備考 デスクトップ グラフィックデータ OKINAWA Ocean City《沖縄海洋都市構造図》 『日本/企業/海洋都市事業団/インフォメーション/海洋都市構造図[EHOBA]』でダウンロード ▼ショップ▼ 購入 パーツ ボディ|Lアーム|Rアーム|レッグ|バックパック 武器 グリップ|ショルダー アイテム アイテム コンピュータ コンピュータ 改造 HPレベル7まで / その他レベル4まで パーツ ボディ 名称 価格 HP 重量 出力 バトルスキル 属性ダメージ減少率 備考 ノーマル レベル1 レベル2 レベル3 レベル4 レベル5 レベル6 レベル7 入手 条件 ノーマル レベル1 レベル2 レベル3 レベル4 価格(改造) 120 170 220 270 320 360 410 価格(改造) 240 360 480 600 108式 強警 240 340 387 445 510 584 673 771 887 40 220 格闘力UPⅠ 格闘 - 10% 20% 30% 40% PAW2プロウブ 240 364 414 476 546 626 720 826 950 44 253 オートマシンⅡ 肩武器除く - 15% 30% 45% 60% キャセルM2 240 464 547 644 760 895 1053 1238 1461 39 206 格闘力UPⅡ 格闘 - 10% 20% 30% 40% 109式 炎陽 240 292 332 382 438 502 578 662 762 60 344 オートマシンⅠ 肩武器除く - 5% 10% 15% 20% 目次へ Lアーム 名称 価格 HP 重量 命中率 バトルスキル 命中値 備考 ノーマル レベル1 レベル2 レベル3 レベル4 レベル5 レベル6 レベル7 入手 条件 ノーマル レベル1 レベル2 レベル3 レベル4 価格(改造) 50 70 90 110 130 150 170 価格(改造) 100 150 200 250 108式 強警 100 212 250 294 347 409 481 566 667 25 7% ALLorNO 連射 - 12% 22% 40% 73% PAW2プロウブ 100 228 269 316 373 440 517 608 718 33 9% ダブルショットⅠ 両腕同射撃 - 16% 29% 52% 94% キャセルM2 100 292 332 382 438 502 578 662 762 15 5% スタンパンチ 格闘 - 9% 16% 29% 52% 109式 炎陽 100 184 209 241 276 316 364 417 480 45 12% Legブレイク 単射・格闘・ミサイル - 21% 38% 69% 126% 目次へ Rアーム 名称 価格 HP 重量 命中率 バトルスキル 命中値 備考 ノーマル レベル1 レベル2 レベル3 レベル4 レベル5 レベル6 レベル7 入手 条件 ノーマル レベル1 レベル2 レベル3 レベル4 価格(改造) 50 70 90 110 130 150 170 価格(改造) 100 150 200 250 108式 強警 100 212 250 294 347 409 481 566 667 25 7% ALLorNO 連射 - 12% 22% 40% 73% PAW2プロウブ 100 228 269 316 373 440 517 608 718 33 9% ダブルショットⅠ 両腕同射撃 - 16% 29% 52% 94% キャセルM2 100 292 332 382 438 502 578 662 762 15 5% スタンパンチ 格闘 - 9% 16% 29% 52% 109式 炎陽 100 184 209 241 276 316 364 417 480 45 12% Legブレイク 単射・格闘・ミサイル - 21% 38% 69% 126% 目次へ レッグ 名称 価格 HP 重量 移動力 タイプ バーニア バトルスキル 回避率 備考 ダッシュ ノーマル レベル1 レベル2 レベル3 レベル4 レベル5 レベル6 レベル7 ノーマル レベル1 レベル2 レベル3 レベル4 入手 条件 ノーマル レベル1 レベル2 レベル3 レベル4 価格(改造) 80 120 150 180 210 240 280 価格(改造) 160 240 320 400 価格(改造) 160 240 320 400 108式 強警 320 280 319 366 420 481 554 635 730 45 4 2脚 2段 4段 4段 6段 7段 DMGFix100 全武器(防御) - 6% 14% 24% 35% 0倍 0倍 2倍 3倍 3倍 キャセルM2 320 384 437 503 576 660 760 871 1002 59 6 2脚 2段 4段 4段 6段 7段 AP3割Cut グレネード除く - 8% 19% 32% 47% 0倍 2倍 3倍 3倍 4倍 109式 炎陽 320 240 283 333 393 463 544 640 756 18 2 2脚 2段 4段 5段 7段 7段 アンチブレイク 全武器(防御) - 8% 19% 32% 47% 0倍 2倍 3倍 4倍 5倍 目次へ バックパック 名称 価格 重量 容量 追加出力 備考 BX090 600 50 8 - BPT9MAX 800 30 - 90 目次へ|上へ 武器 グリップ 名称 価格 種類 属性 重量 命中率 射程 攻撃力(攻撃力×発射回数) AP 命中低下率 弾数 発射回数/消費AP 備考 フェタルバスター 500 格闘武器 衝撃 40 100% 1 156×1 1 -0% / 距離 ∞ ビーナス 500 格闘武器 衝撃 33 120% 1 115×1 1 -0% / 距離 ∞ ラストステイク 700 格闘武器 貫通 37 110% 1 129×1 1 -0% / 距離 ∞ アークバレル4 800 マシンガン 貫通 91 80% 1~4 21×10 5 -10% / 距離 ∞ ディソードM300 780 ショットガン 衝撃 80 75% 1~3 22×12 3 -2% / 距離 ∞ 11式狙撃銃 780 ライフル 貫通 84 75% 1~6 117×1 4 -2% / 距離 ∞ ホットガゼル 780 火炎放射 炎熱 93 60% 1~2 33×4 4 -2% / 距離 ∞ 4hit / 47hit / 711hit / 11 名称 価格 種類 重量 ダメージ AP 使用回数 備考 SN-107G 400 シールド 36 90%減 2 4 目次へ ショルダー 名称 価格 種類 属性 重量 命中率 射程 攻撃力(攻撃力×発射回数) AP 命中低下率 弾数 攻撃エリア 備考 ヴィルトGGR 1000 グレネード 炎熱 156 60% 3~6 126×1 12 -0% / 距離 4 5×5 名称 価格 種類 属性 重量 命中率 射程 攻撃力(攻撃力×発射回数) AP 命中低下率 弾数 備考 バジャリガー 900 ミサイル 炎熱 137 80% 3~9 148×1 10 -0% / 距離 6 目次へ|上へ アイテム アイテム 名称 価格 容量 効果 備考 グレネード弾 100 2-------- グレネードの弾をMax補給する ミサイル弾 100 2-------- ミサイルの弾をMax補給する リペア 100 1-------- 1パ-ツに対しMaxHPの50%回復する リペアMax 200 2-------- 1パ-ツに対しHPを全回復する リバ-スLow 160 2-------- 破壊パ-ツを修復しMaxHPの25%回復する リバ-スHigh 300 3-------- 破壊パ-ツを修復しMaxHPの50%回復する リバ-スMax 400 4-------- 破壊パ-ツを修復しHPを全回復する リカバ- 80 1-------- パイロットHPを50%回復する リカバ-Max 140 2-------- パイロットHPを全回復する シ-ルドリペア 120 2-------- シ-ルド使用回数を50%回復する シ-ルドMax 200 3-------- シ-ルド使用回数を全回復する 目次へ|上へ コンピュータ コンピュータ 名称 価格 容量 機能 備考 COMB652 1000 6 発動率 大UP、連鎖率 大DOWN COMC554 1000 6 発動率 小DOWN、連鎖率 小UP COMG10 1300 6 入手率UP COM6 600 6 特殊機能なし 目次へ|上へ 移動-作戦室 〔瑞慶覧基地作戦室〕 会話-河田出発しない 出発する:STAGE53 上へ STAGE53 沖縄連絡橋 勝利条件 敵パイロットの全滅もしくは投降 敗北条件 プレイヤーパイロットの全滅 出撃パイロット選択 和輝 / 亮五 / アリサ / リュウ / 美穂 / ファム / ラン / メイヤー ランキング 基準値 敵排除数 6 総戦闘回数 45 平均ダメージ 90 平均武器レベル 16 ターン数 8 NPC残数 - マップ 地形 進入不可 段差 スロープ ▼ 障害物 平地 不整地 浅瀬 X 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 Y 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 気絶不可 - 混乱不可 - 戦意喪失、投降不可 - 強制排出不可 - 序盤、敵ユニット(敵3 / 5)は、味方ユニットが接近するまで行動しない 序盤、敵ユニット(敵4 / 6)は移動後、味方ユニットが接近するまで行動しない 上へ 入手アイテム 入手先 名称 備考 敵1 / 2投降 ボディ 瞬王1型 Lアーム 瞬王1型 Rアーム 瞬王1型 レッグ 瞬王1型 敵3 / 4投降 ボディ 冷河1型 Lアーム 冷河1型 Rアーム 冷河1型 レッグ 冷河1型 敵5 / 6投降 ボディ 明天1型 Lアーム 明天1型 Rアーム 明天1型 レッグ 明天1型 上へ 味方 No. 名前 移動力 バーツ 武器 人物 アイテム APNow / Max Body HP状況Now / Max 格闘力 減少率 AP設定/改造LV 防御 L.Grip 属性 種類 AP 熟練 攻撃 弾数Now / Max 射程 命中率 距離低下率 段差低下率 HPNow / Max エースランク ポイント バトルスキル L.Arm 命中 命中 L.Shld 武器熟練度 回避(回避率) R.Arm 命中 R.Grip 格闘武器 ショットガン グレネード Leg バーニア ダッシュ 回避 R.Shld マシンガン 火炎放射 キャノン 属性防御 B.Pack 追加出力 ライフル ミサイル ビーム 1 × 2 × 3 × 4 × 上へ 敵 No. 名前 移動力 バーツ 武器 人物 アイテム PRIZEMONEY APNow / Max Body HP状況Now / Max 格闘力 減少率 AP設定/改造LV 防御 L.Grip 属性 種類 AP 熟練 攻撃 弾数Now / Max 射程 命中率 距離低下率 段差低下率 HPNow / Max エースランク ポイント バトルスキル L.Arm 命中 命中 L.Shld 武器熟練度 回避(回避率) R.Arm 命中 R.Grip 格闘武器 ショットガン グレネード Leg バーニア ダッシュ 回避 R.Shld マシンガン 火炎放射 キャノン 属性防御 B.Pack 追加出力 ライフル ミサイル ビーム 1 イマジナリーナンバー 3 瞬王1型 986 / 986 110% 20% ■ ■ ■ ■ 順達4型 貫通 マシンガン 5 F 21×10 ∞ 1~4 80% 10% 5% 20 / 20 ★★★★★★★ ×0 アンチDMG80 150 18 / 18 瞬王1型 614 / 614 ×10%UP ■ ■ ■■ ■ ■ ------ 32% 瞬王1型 614 / 614 ×10%UP ハードブロウ 衝撃 格闘武器 1 F 25×1 ∞ 1 100% 0% 0% F 耐炎熱 瞬王1型 635 / 635 3段 4倍 ■ ■ ■ ------ F ------ 2 イマジナリーナンバー 3 瞬王1型 986 / 986 110% 20% ■ ■ ■ ■ 順達4型 貫通 マシンガン 5 F 21×10 ∞ 1~4 80% 10% 5% 20 / 20 ★★★★★★★ ×0 アンチDMG80 150 18 / 18 瞬王1型 614 / 614 ×10%UP ■ ■ ■■ ■ ■ ------ 32% 瞬王1型 614 / 614 ×10%UP ハードブロウ 衝撃 格闘武器 1 F 25×1 ∞ 1 100% 0% 0% F 耐貫通 瞬王1型 635 / 635 3段 4倍 ■ ■ ■ ------ F ------ 3 イマジナリーナンバー 6 冷河1型 1345 / 1345 124% 20% ■ ■ ■ ■ 20式打手 衝撃 格闘武器 1 F 156×1 ∞ 1 100% 0% 0% 20 / 20 ★★★★★★★ ×0 タックルⅢ 150 18 / 18 冷河1型 846 / 846 ×5%UP ■ ■ ■■ ■ ■ ------ 32% 冷河1型 846 / 846 ×5%UP ハードブロウ 衝撃 格闘武器 1 F 25×1 ∞ 1 100% 0% 0% F 耐衝撃 冷河1型 1113 / 1113 7段 3倍 ■ ■ ■ ------ ------ 4 イマジナリーナンバー 6 冷河1型 1345 / 1345 124% 20% ■ ■ ■ ■ 20式打手 衝撃 格闘武器 1 F 156×1 ∞ 1 100% 0% 0% 20 / 20 ★★★★★★★ ×0 タックルⅢ 150 18 / 18 冷河1型 846 / 846 ×5%UP ■ ■ ■■ ■ ■ ------ 32% 冷河1型 846 / 846 ×5%UP ハードブロウ 衝撃 格闘武器 1 F 25×1 ∞ 1 100% 0% 0% F 耐炎熱 冷河1型 1113 / 1113 7段 3倍 ■ ■ ■ ------ ------ 5 イマジナリーナンバー 2 明天1型 846 / 846 122% 40% ■ ■ ■ ■ ハードブロウ 衝撃 格闘武器 1 F 25×1 ∞ 1 100% 0% 0% 20 / 20 ★★★★★★★ ×0 敵属防無効 150 17 / 17 明天1型 533 / 533 ×12%UP ■ ■ ■■ ■ ■ 知更鳥50型 炎熱 ミサイル 10 F 124×1 6 / 6 3~9 80% 0% 0% 24% 明天1型 533 / 533 ×12%UP ハードブロウ 衝撃 格闘武器 1 F 25×1 ∞ 1 100% 0% 0% F 耐衝撃 明天1型 696 / 696 5段 4倍 ■ ■ ■ ■ ------ ------ F 6 イマジナリーナンバー 2 明天1型 846 / 846 122% 40% ■ ■ ■ ■ ハードブロウ 衝撃 格闘武器 1 F 25×1 ∞ 1 100% 0% 0% 20 / 20 ★★★★★★★ ×0 敵属防無効 150 17 / 17 明天1型 533 / 533 ×12%UP ■ ■ ■■ ■ ■ 知更鳥50型 炎熱 ミサイル 10 F 124×1 6 / 6 3~9 80% 0% 0% 24% 明天1型 533 / 533 ×12%UP ハードブロウ 衝撃 格闘武器 1 F 25×1 ∞ 1 100% 0% 0% F 耐貫通 明天1型 696 / 696 5段 4倍 ■ ■ ■ ■ ------ ------ F 上へ
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とある魔術の禁書目録 Index SSまとめ ようこそ『とある魔術の禁書目録-Index-SSまとめ』、通称『禁書板 SSまとめ』へ。 このwikiは作家、鎌池和馬の作品『とある魔術の禁書目録』について取り扱う『禁書板』の、 二次創作(SS)作品についてのデータベースです。 (注意!!) まとめの内容には本編・他作品へのネタバレの危険性があります。 また、二次創作である都合上、登場キャラクターが暴走したり トンデモ設定が付け加えられていたりする場合があります。 留意の上で閲覧してください。 ネタバレ解禁は小説・漫画版・その他情報源含め公式発売日の24:00です。 それ以前に新たに開示された情報を書き込むのはおやめください。 このWebサイトは一部のページを除き、だれもが自由に編集できます 項目を編集される方は、事前に必ず編集上の注意を読み、 他ページなども参照の後、規定の書式を使って更新してください。 なお、「禁書wiki管理人」様ならびに「禁書板管理人」様、その他まとめサイト管理人様と、当ページの管理人とは無関係です。 現在、このwikiでは「SSスレ」と「TSスレ」の内容のまとめを掲載しています。 「デルタフォーススレ」ならびに「いちゃいちゃSSスレ」の内容のまとめについては、 左側リンクの「とある魔術の禁書目録 自作SS保管庫」から別のまとめサイトをご覧ください。 上条さんが噛み付かれた回数(2010/01/15(金)から流血開始) 総合: - 回 今日: - 回 昨日: - 回
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登録日:2011/09/18(日) 07 50 26 更新日:2021/10/12 Tue 08 29 27 所要時間:約 7 分で読めます ▽タグ一覧 (・∀・)ニヤニヤ GE GOD_EATER один два три アリサ・イン・アンダーワールド ゴッドイーター ドン引き 地下アリ 大車は絶対許さない 小説 悲しみは海にあらず すっかり飲み干せる 曽我部修司 正史 竜崎ツカサ 竜崎ツカサ ←矯正済み バンダイナムコゲームスから発売されているPSP専用ソフトGOD EATERの公式ノベライズ。 原作の発売前にもプロデューサー・富澤佑介氏によりゲーム雑誌「ゲーマガ」にて書き下ろしショートストーリー:『GOD EATER -DAYS OF RUINS-』が掲載されていたが、本項目ではゲーム発売以降に出版された3作のうち、アリサを主人公に据えたスピンオフについて説明する。 もういいかい。 まあだだよ。 GOD EATER ~アリサ・イン・アンダーワールド~ 出版:富士見書房ドラゴンブック 著:竜崎ツカサ 口絵・本文挿絵:曽我部修司 通称「地下アリ」 単行本はBURST発売前に刊行。 カラー口絵は御褒美。曽我部先生ありがとう! 竜崎先生は変態ショタ好きの咎により矯正部屋へ連行されました。 ◇あらすじ リディア・ユーリエヴナ・バザロヴァは、まだ世界に絶望していなかった。 2065年、連合軍のアラガミ殲滅作戦が失敗し、その討ち漏らしがロシア辺境の町を襲撃した。 その最中、娘の捜索に出た夫婦がアラガミに喰い殺されてしまっていた。 彼らへの献花を頼まれたリディアは、その現場で生き残っていた少女を保護する。 そして6年後、2071年。 アリサ・イリーニチナ・アミエーラは、ロシア初の新型神機使いとなる。 ◇登場人物 アリサ・イリーニチナ・アミエーラ 主人公にしてヒロイン、15歳。 故郷の町にアラガミが襲撃した際、折悪く子ども心にかくれんぼをし、ディアウス・ピターに両親を「残さず食べ」られるところを目撃。 クローゼットに潜んでいたため、或いは意識を失った後にリンドウが駆け付けたためか難を逃れ、リディアによって無事に保護される。 病院の一室に閉じ籠り、扉や窓が開くことを頑なに拒絶していたが、リディアの献身的な介護により徐々に回復。退院後、ロシア支部内の病院でリディアと再会する。 旧型を見下し、徹底的にアラガミを殺戮する姿勢から支部内で孤立するも、リディアの妹で同じ部隊に所属するオレーシャの明るく朗らか(で過剰)なスキンシップ、「悲しみを飲み干す」強さに感化される。 だが、このことを是としないヨハネスと大車の謀りにより、意図せずしてヴァジュラと遭遇。トラウマを思い出し暴走するアリサと、彼女を悲しみに溺れさせまいと奮闘するバザロヴァ姉妹の運命は―― この頃から泡が残るほどの谷間を形成しているだけでなく、腰もヒップも非の打ち所が無い。 リディア・ユーリエヴナ・バザロヴァ 性別:女 職業:医学生→小児科医(ロシア支部所属) オレーシャの姉。天涯孤独の身となったアリサの後見人となり、本当の姉妹になろうとしていた人物。 絶望に塗れた世界の中、アリサに「希望」を見出す。金褐色のロングヘアーに美白、グラマラスボディの眼鏡美人。 2065年当時は医学生。アラガミに襲撃された町へ救護班の一員として入り、そこでリンドウに献花を頼まれる。唯一の生存者であるアリサを発見し保護、彼女が意識を取り戻した後はかつての自分と妹の経験を基に愛情を以て接し、彼女の精神的な回復に貢献した。 アリサに「悲しみは海にあらず、すっかり飲み干せる」という格言を教えたのはこの人です。 6年後にはロシア支部付属病院に小児科医として勤務。 ゴッドイーターになる覚悟を決めたアリサと再会。 彼女が未だクローゼットの中に閉じ籠っていることを痛感し、彼女の憎悪と悲しみを癒せなかったことに苦悩する。 アリサの今後に関し、大車から重大な選択を迫られる。 オレーシャ・ユーリエヴナ・バザロヴァ 性別:女 神機:バスターブレード(クレイモア 改) フェンリルロシア支部外部居住区防衛班・第三部隊所属の旧型ゴッドイーター。 太陽の微笑み。 リディアの妹で、心を閉ざそうとするアリサの親友となり、本当の姉妹になろうとしていた人物。 アリサとは同い年で、自称「アリサの姉」 幼少時より姉からアリサのことを聞かされており、親近感を抱いていた。 初対面以後、アリサに馴れ馴れしく接し続け鬱陶しがられるが、アリサは次第に彼女に姉と同じ「悲しみを飲み干す」強さを見出し、やがて打ち解ける。 その後、任務の途中ヴァジュラと予期せぬ遭遇を果たす。彼女はアリサを生かすために―― 姉と異なり、まな板寸胴男前体型。アリサやリディア、果てはダニエラらの胸の大きさを妬む一方、女性へのボディタッチを好むという矛盾。 男の尻は触りたくもないと豪語する。ごもっとも! アーサー・クリフォード 性別:男 神機:スナイパー(マックス) フェンリルロシア支部外部居住区防衛班・第三部隊所属の旧型ゴッドイーター。 赤髪の直情熱血突撃少年。リーダー気取りで仲間達を引っ張り、任務では先陣を切ってアラガミへ特攻。でも神機は遠距離射撃型。本人も気にしているほど締まらねぇ。 ヤケになっているようでもチームとしての役割を忘れず、よくフォローに回る。 高圧的な態度のアリサに突っかかるが、オレーシャとの仲良きやり取りを見、更にスマイル0fcにより、惚れた。 ダニエラ・バローニオ 性別:女 神機:ロングブレード(尾剣クロヅカ 改) フェンリルロシア支部外部居住区防衛班・第三部隊所属の旧型ゴッドイーター。 折れた十字架の刺青を頬に入れた女。皮肉っぽい口調で斜に構えた姿勢を取り、配属して間もなく旧型を貶める態度のアリサに散々厭味を言うが、オレーシャと無二の親友になった彼女の姿を見て和解。 蛇足だが、アリサ以上の巨乳である。アリサ以上の巨乳である。蛇足だが大事なことなので2回言いました。 ヘルマン・シュルツ 性別:男 神機:ショートブレード(獣剣 陽) フェンリルロシア支部外部居住区防衛班・第三部隊所属の旧型ゴッドイーター。 右目に眼帯、口数少なめ、若年ながら第三部隊の中では落ち着いた雰囲気で年長に見られる。 その正体はオープンスケベ。アリサについては彼女の巨乳以外興味が無い。あなたは間違っている! 教官 アリサらの教習を担当する男性士官。他の支部で経験を積み、教官兼現場指揮官としてロシアに帰ってきたという。 持ちネタは前時代的。 ちなみに、本家wikiに彼の記述は無い。 雨宮リンドウ 連合軍の作戦失敗後、残存するアラガミの討伐中に、行方不明の娘を捜しに危険区域へ向かった夫婦のことを聞き、彼らの後を追うも間に合わず死なせてしまう。 夫婦を喰い殺したピターに単身で果敢に挑むが、当時の彼の実力では斃すことができず、退散させるにとどまった。 処理を地元の救護班に任せたため、夫婦の子どもが生存していることを知らず、その後何年も「自分が間に合わなかったせいで一家全員救えなかった」と己の未熟さを悔やみ続けている。 6年後はヨハネスの特務を受けている一方で、彼の計画の真意について探りを入れており、左腕を負傷。 この時既に彼の思惑を察していた模様。言動が完全におっさん。 橘サクヤ 章間にて登場。通常任務の傍ら特務にも励むリンドウの身をそれとなく気遣う。 もしかするとここで妊娠フラグが立っていたのかもしれない。 大車ダイゴ ロシア支部におけるアリサの主治医。ロシア支部直属の医療チームに所属。ヨハネスの指示の下アリサの臨床データを取り、新型ゴッドイーターの研究を行っている。 過去に自分の主張を封殺された汚名を雪ぐべく従っているようだが、彼をも出し抜く算段をもしている節も見受けられる。 全幅の信頼を寄せてくるアリサを「希望」と称するが、自らの薄汚い巧妙心からの発言であるためか、リディアには彼女の望む希望との隔たりを感じさせた。 アリサを「救った」医師として、リディアとは対照的な人物。 オレーシャと仲良くなり自分とヨハネスの意思にそぐわなくなってきたアリサに、ヨハネスに指示された「新しい散歩コース」を決行、リディアから引き離し、新たな洗脳を施す。 ヨハネス・フォン・シックザール 2069年のロシア支部創設に一枚噛んでいるらしい。 自らの手駒である人間は「犬」と呼ぶ。「育てて」は「つくって」と読む。 ロシア支部にて大車と共にアリサの適合試験を見届け、ゴッドイーターとなる彼女を激励。 留守中に不審な行動をしたリンドウには、アリサの洗脳やリンドウ自身の再教育についても示唆する。 新しい「犬」も飼うとさ。 扉が再び開かれるのは、いつか 扉を外から叩くのは、誰の手か 開け放たれた扉の向こうに待つのは、誰か to be continued HEAVEN S DOOR 「つまり、項目への愛情が足りないってことなのよ」 「あ、愛情ですか……?」 「長いつきあいになるんだしさ、そこは思い切ってこう、追記・修正でもしてあげたら?」 「いいでしょう。こう見えて私、文章センスには自信があるんです」 「全部赤色や黄色にするとかどうでしょう?」 「……ドン引きだよ」 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 原作、今読み終わった…わかっていた結末だったけどキツいな。でもシエルの過去話とかノベライズされたら喜んで読んじゃう -- 名無しさん (2014-03-05 23 36 42) 大車を狩りたくなる本。 -- 名無しさん (2015-07-10 18 54 47) 名前 コメント
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とある魔術の 堕落天使(コラプト)corrupt. 序章 ヒーローとは何だと思いますか? 誰にでも優しく、力強くて、どんな人間でも守る事が出来る人間。 それがヒーローだと信じた少年が居た。 そんなヒーローに憧れていた。 ドロドロの雨の中、少年は絵本を読んでいた。 体が濡れるの気にせず、熱心に絵本を読み続ける。 赤い手はページをめくる。 雨とは違う、べっとりと付いた赤 絵本には男が沢山の悪役を倒している姿の絵が。 少年はその絵で手を止めた。 強くて 強くて 強くて それでこのヒーローは何を手に入れたのだろう? ある少年はヒーローに憧れた。 誰にでも優しく、力強くて、どんな人間でも守る事が出来る人間に。 とある魔術の 堕落天使(コラプト)corrupt. イギリス清教、必要悪(ネセサリウス)の女子寮の一角。 夜遅くの寮はシン…と静まり返り、殆どの住人が寝入っていた。 そんな中、燭の灯りが照る部屋があった。 その部屋の主は洋風の部屋に似合わない着物を着た女性であった。 背中まで伸びた長い黒髪は纏められており、その女性、神裂火織はベッドに腰掛けていた。 太腿に乗せられた絵本をペラペラと捲っているが、その目は絵本を読んでいるわけではなく。 唯、懐かしそうに見つめているだけであった。 身長のある女性は端から見ればモデルの様なスタイルを持っている。 その女性に更に不釣り合いな異常なまでに長い日本刀、『七天七刀』が近くのタンスの立て掛けてある。 「元気でしょうか……」 ボソッと呟く言葉は誰に向けるわけでもなく自然に口から出ていた。 その瞬間、突然体中を妙な物が駆け巡った。 洗練され、鍛えられた体が反射的に魔術を感知したのだ。 妙に懐かしい感覚の魔術に体が知っている事には気づかない。 とっさにタンスに立て掛けていた刀を取るとベッドから飛んだ。 足が床に付くと直ぐに刀を抜く体制に入る。 部屋のドアと丁度、正反対の灰色の壁に紫色の線が走っていた。 その線は角が付かないように半径1M程の円を作っていた。 神裂はまだ構えている。 紫の線で囲まれた円の中から一つの映像が浮かび上がってきていた。 浮かび上がった物がみるみるうちに輪郭を作り、はっきりとした映像に変る。 (………これは通信用の術式?) 映像には真っ白なフードを被った人間が現れた。 すっぽりと被ったフードで目は見ることができない。 『警戒を解いてくれ、戦う気は無い』 映像に映る人間の口の動きと共に神裂の耳に声が聞こえる。 少し低い、男の声だ。 イギリス語では無く、久々に聞くなまりの無い日本語。 「!」 その声を聞いた時、神裂の顔色が変わった。 「あ……あなたは」 戸惑いと迷い、そして喜びが浮かんだ。 「今どこにいるんですか!?心配したんですよ!!」 その男は神裂にとって知り合い以上の存在であった。 自分の幸福に巻き込まれた男が目の前に居た。 「何で今まで連絡が無かったんですか!?」 神裂の声に男は何も言わない。 神裂は気にせず言葉を出す。 「それに、何故こんな所に通信術式を!?」 この寮には様々な魔術師が存在する。 そんな所に魔術で通信を行うのは、監視カメラの前にいるのと同じ意味をする。 『………それは大丈夫だ。『隠す』魔術は専門だろう?』 男は神裂の言葉に答えると少し間を空けて再び口を開く。 『そこで同じ技術を持つのは、あなた位だろう、見つけれるのはあなただけだ』 男の声に感情は無く、ただボソボソと小さくしゃべるだけであった。 変わらない仕草にほっとする。 「良かった、生きていてくれたのですね」 神裂は心から嬉しそうに言った。 「でも……どうして」 神裂の言葉を無視して男は続けた。 『時間が無い単刀直入に言う、俺はもうすぐ死ぬと思う』 ッザ テレビのノイズの様に映像が一瞬ぶれた。 『俺が死んだ…ら代わ…に』 男の言葉が途切れ途切れになる。 (これは通信術式の妨害……!?でもどうして、誰が!?) 『……を守っ…て……く…れ』 更に映像は悪くなる。 「今、何所にいるんですか!」 神裂が映像に向かって叫ぶ、この手の術式は専門外だ。 修復する事は出来ない。 『日……本』 もはや映像はテレビのノイズの様にしか映らない。 かき消える様な声が神裂に届く。 『頼………む、……ね…え…さ……ん』 ッブという音と共に映像は消え、そこは元の灰色の壁に戻っていた。 「・・・・・・」 神裂は無言で強く刀を握ると、布団には向かわずタンスへと向かった。 いつもの戦闘の為の服に着替えるために。 たった一人の弟に会いに行くために。 現在、深夜1時、時差が有るので日本は午前の10時だ。 飛ばせば夜には付く事が出来る。 ベッドから飛んだ拍子に落ちた絵本が目に映った。 少年が一番好きだった絵本を神裂は拾うと優しく机の上に置いた。 日の射す森の中で、男がはじけ飛んだ。 足元に描かれた紫の円が同時に消える。 男は無言で立ち上がった。 (通信の魔術回路に無理矢理割り込みやがったな……) 通信の途中で別の力が働き、術式の失敗により体にリバウンドで返ってきたのだ。 それは魔術の詠唱を割り込む強制詠唱(スペルインターセプト)と似た様なもので、 通信の術式を横から割り込んだのだ。 通信の術式は電話と同じ様にAからBに回線を繋ぐので、 この回線のAとBの間に割り込む事が可能だ。 だが、 それには自分の場所と繋いだ場所が解らなければ割り込む事は出来ない。 男は軽く舌打ちをする。 (クソが……何処でも見張ってやがるか) 下はダボダボの黒いズボンに上は真っ白なトレーナー。 トレーナーに付いたフードは今もすっぽりと被っている。 黒い運動靴の紐は両方共キッチリと結んである。 両手に黒の革手袋、腰に巻いた小さな鞄にはチョークの様な白い棒がビッシリに入っている。 端から見ればかなり暑そうに見えるこの格好は男の戦闘スタイルだ。 男は鬱陶しそうにまっ白いフードを取った。 フードが取れると共にサラサラとした日本人を示す黒髪が現れた。 男は青年と言うには幼く、少年と言うには老けて見えるが、まだ少年という年代ではある。 だが少年には少しおかしい物があった。 それは黒髪とは不釣り合いな赤い瞳。 その目は森を抜けた先を見ていた。 森が抜けた先に学園都市が存在する。 少年は視線を外すと近くの太い木へと移した。 腰に巻いた小さな鞄から一本の真っ白なチョークを取り出すと太い木に器用に円を描く。 続いてその円の中に三角を書き入れる。慣れた手つきで三角の中にビッシリと文字を書き入れた。 文字には様々な天使の名前が英語で書かれている。そこに魔方陣が出来上がっていた。 チョークを投げ捨てると、書いた円に革手袋をはめた右手で魔方陣に手を付いた。 ぽうっと紫色に魔方陣が光りだした。 『極力連絡は避けてもらいたいんだけどな、』 魔方陣から男の声がした、通信の術式だ。 「……ターゲットの確認だ」 少年が男に向けた声は知り合い同士とは思えない殺意が込められていた。 『確認せずともすでに書類は渡しただろう?まどろっこしいのは無しだよ罪人』 男の罪人という言葉に少年が一瞬反応を見せた。 「………」 少年は黙り込んだ。更に殺意を広げて通信の魔方陣を睨む。 『クククク正直だ、安心しろよ『今』は無事だ』 男の『今は』という言葉に少年は赤い瞳で魔方陣を睨む。 『なんなら声を聞かせてあげようか?』 男の楽しそうな声と共にジャラッと鎖の様な音がした。 『キャァッ!』 少女のか細い声が魔方陣から聞こえた。 「!」 少年が目を見開く。 先ほどまでの殺意が消え、あまり動かなかった表情に恐怖の色が浮かぶ。 『聞こえたか?聞こえたか?ククク』 男の楽しそうな言葉が少年の耳に入る。 『こんな女の何所がいいんだか……僕だったら見捨てるけどね、罪人が正義気取りか?クク」 少年が男の正義という言葉に反応した。 「正義?俺が?……俺は善人じゃ無ェ…依頼が終われば殺してやるよ、糞野郎が」 少年は殺してやる、と何度も口ずさむ。 『しっかりと殺れよ、僕は監視しているからねェ、怖くなってオネーチャンに連絡するなよ』 馬鹿にした様に言った後、楽しそうな笑い声と共に通信が切れた。 少年がギリッと歯を食い縛る。 少年は善人では無い、壊す事のみで存在意義を示す。 その赤い眼がそれを示していた。
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地平の向こうから、空が紅に染まる刻。 アベル=V=スカーレットは真紅の髪と風景の色合いが織り成す光景だけで一枚の絵が描けそうな立ち居振る舞いで、とある公園に佇んでいた。 彼にも一つの目的があり、その為にはストーカーまがいのことも厭わないつもりでいたのだ。その為に普段の行動範囲の遥か遠くにある第七学区にまで足を伸ばし、とある少女を待っていた。 そんな彼の前に現れたのは、 「よ、よう。アベル…だったか?」 どこかぎこちない笑みを浮かべる上条当麻と、 「……」 上条の後ろでぺこり、と頭を下げる姫神秋沙だった。 その手を、指まで絡めてしっかりと握りあって。 「こ、恋人のフリをして欲しい!?」 数分前、アベルからは見えない路地裏。 思わぬ遭遇をした上条と姫神だったが、彼女の方はそのことよりも目の前にいる謎のイケメン君を切り抜けることに大事を置いているようで、何故上条がここにいるのかという疑問は出てこなかった。 ……もっとも、それ以上に驚愕の言葉を彼女は口にしたのだが。 上ずった声で上条が繰り返したその言葉に、姫神はこくりとうなずく。 「また。昨日みたいに言い寄られるのは。ちょっと恥ずかしい」 「いや、確かにその気持ちは分かるけど何も俺で無くても―――」 そう言う姫神は上条の手を握ったままで距離を詰めているので、その柔らかい手触りが上条の思考に多大なバグを発生させていた。 (何で俺はほとんどゼロ距離で姫神に手を握られているんでせうか!?一瞬前まで気まずい沈黙が流れていたはずなのに、姫神の手って柔らかいっていうか髪からも良い匂いっていうか、っていやそうじゃ無くて!!!) 「上条君?」 「いえ何でも無いですハイ!」 けっこうな至近距離から小首を傾げて顔を覗きこまれ、かえって顔が赤くなる上条。その頭に拒否するという選択肢はすでに存在しなかった。というか拒否できる男がいるなら見てみたい。 「じゃあ。改めて。お願い。」 「お、おう」 「そうだよな、手くらい握って、当然か…」 大覇星祭の時は気にしていた手を握ったままそう言われ、もうなるようになれと半ばヤケになっていた上条は、ふと。 「なぁ、姫神」 「何?」 「あのアベルをかわして、どこまでこれを続けるんだ?」 考える間も無く、姫神は即答した。 「私の部屋。近いから。だから。そこまで」 「………え?」 呆ける上条を連れて、姫神はアベルの下へと突撃していく。 ―――彼らの後ろに付いてくる、もう一つの不安要素に気付かぬまま。 かくして、アベルの前にぎこちない笑みを浮かべて現れた上条と姫神。 上条の手は姫神の白くてキレイな指で包まれていて、おまけに彼女から宣言された言葉が脳内でぐるぐる回り、とてもマトモな演技をできるとは思えない。 (何ですか、何なんですかこのシチュエーションはぁぁぁぁ!?) 上条の前、車止めに腰を降ろしているアベルの表情は泣きそうでいるような驚いているような不思議なもので、 「ああ、成程……上条、さんと…秋沙さん、は……そういう仲でしたか……」 などと一見して“造り出された”状況を飲み込んだらしく、言葉に困っている。前日に愛を告白した相手が人気の無い路地で男と手を握って歩いていたのだから、その衝撃たるや想像を絶するものだろう。 夏休みの最後に初めて海原光貴(偽者)と会話をしたときを思い出し、なんだかアベルが可哀そうになる。 アイツは体(かお)が偽者で中身(こころ)が本物だったが、コイツは本当に本物なのだ。 それを改めて確信させられる上条。 (あれ?でも俺の名前ってコイツに言ったっけ……?) そんな隣で、姫神はくい、と手を引く。無表情な彼女も、どうしてもこのイケメン君とは離れたいらしい。 「上条君。早く。行こう」 「あ、ああ……って!?」 上条の顔の近くで喋ろうとしたのか、体を寄せる姫神。 その結果、彼女のそれなりに―――否、至近距離ではかなり存在を主張している胸が上条の二の腕に触れそうになったり触れてしまったりして、上条の表情がビキン、という音と共に硬直する。 (姫神サン!?気付いてるの!?気付いてますよね!?) 「……早く」 しかし、自分から手を握ったことで姫神の頭は一杯になっているのか、彼女は上条の顔の近くでも限界を越えて顔が赤くなったり湯気が上がったりはしない。 実は、姫神も姫神で大いに緊張しており、その上げ句に上条に抱きついていることすら自覚が無い。彼女としては上条の顔の近くで喋ろうと思ったが故の行動なのであって、その結果上条当麻の脳内でどれほどの戦争が行われているのか、知る由もないのだ。 ―――もっとも、この場において一番不幸なのは、そんな(端から見れば)甘ったるい光景を見せつけられているアベルに他ならないのだが。 ともあれ苦笑い極まれりという表情のアベルに、ここから早くいなくなってあげるのが最善の手段だと切実に確信した上条は、 「じゃ、行こうぜ。姫神」 そう言って歩き出そうとした瞬間。 「早く行こう」 姫神もまた、同じタイミングで一歩を踏み出した。 彼らは腕を密着させられるほど近くにいるわけで、体は緊張でがちがち。互いに異性をエスコートした経験なんてあるわけもなく、 Q:ここに上条当麻の不幸体質が加わるとどうなるでしょうか? がつっ、と。 彼らの足はできそこないの社交ダンスみたいに絡みあって、バランスを崩した二人は、 間抜けな音と共に上条当麻は姫神秋沙の上に、彼女を押し倒すように転んでしまった。 ひくっ、とアベルの笑みが引きつる音がやけに聞こえる。 「な………」 両手を姫神の肩に乗せ、足は丁度良い位置で彼女を押さえてしまっているこんな状況が理解できない上条。 「…………」 目を丸くし、顔を赤くして黙りこくっているだけで、噛みつく、電撃を浴びせる、ボディーブローを叩き込むなどの暴力に訴えない姫神。 「え……っと」 おまけに、普段表情の硬い姫神が顔を真っ赤に染めて驚いているというのは上条には新鮮で、それも相まって彼女と数センチの間にある柔らかな空気を薄める理由が見つからない。 ただし、見つからなくても、理由は外からやってきた。 バチィ、と。 上条がこの数か月の間に何度も聞いた心臓に悪い放電音。 「アーンーターはー……」 革靴(ローファー)を鳴らし、低い低い声で唸る女子の声。 「……っ!!」 それに反射的に飛び起きた上条が右手を突き出した瞬間。 ズガァン!!と空気を裂く轟音と共に、雷撃の槍が襲ったのだ。 そしてそれは、姫神の前に立ちはだかる上条の右手の後には微塵も通らない。 光が霧散した後、残滓のスパークの中でにへら、と力無く笑う上条の視線の先に、 「アンタはー、こんなところで女の子を押し倒すようなー、見境いの無いエロ野郎だったのかしらー?」 冷たい目の御坂美琴が、いた。 時間は、上条と姫神が恋人ごっこの打ち合わせをするさらに15分程前に遡る。 御坂美琴は、街でとある少年を見つけてしまった。 大覇星祭で罰ゲームの約束をしたままイタリア旅行に行きやがった、あのツンツン頭の少年を。 普段の様子なら何のことはなしに話しかけ、そのまま罰ゲームに連行しようかと思っていたのだが、 ………その少年の様子がおかしい。 何かの目を気にしているような挙動不審さ。 いつも無気力に『うだー……』とか言って歩いている彼を見慣れている彼女には、それが際立って違和感となっている。 彼は御坂には気付く様子を見せず、どこかへ歩いていく。 「何なの、あの変な……」 自問自答を繰り返すうちにいつのまにか彼を尾けながら、彼女は気付いてしまった。 彼の歩く先に、黒髪ロングの女子高校生がいることを。 よく覚えてはいないが、あれは確か少年と同じ高校のものだった、と思う。 (え、何アイツ!?女の子をストーカーしてるの!?) うわ、結構幻滅……などと言おうとして、また気付いた。 「あれ?私も同じことしてるんじゃ……?」 彼を見つけてからおよそ10分。御坂美琴もまた、ツンツン頭の少年をストーキングしていたことに。 (うわーーーっ!!!違う違う違う!私のは………そう、尾行よ!アイツがどこでどんな行為に至るのかをこの目で確かめる必要があるのよ。そう。だからこれは断じて―――) 自分に言い訳を課したところで、空しいだけだった。 「もういいや。アイツを捕まえるのは今日は止めよう……」 と思い、今来た道を引き返そうとして、 前方で、ツンツン頭の少年と黒髪ロングの(顔を見ると結構美人な)女子高校生が、手を握りあっている光景を目にしてしまったのだ。 「っ!?」 あまりに唐突な展開に、彼女の頭にこの道を引き返すという選択肢はとうに消え失せていた。 そして、今。 上条当麻はいきなり叩き込まれた御坂の雷撃に、驚きながらも少しほっとしていた。 (いや、手段には感謝していない。けれど、あの訳の分からない空気を打破するには誰かにぶった切ってもらうのが一番だったんだ……) そうとは知らない御坂はこちらに歩いてくると、軽く溜め息を吐く。 「アンタねぇ、いくらなんでもやって良いことと悪いことがあるでしょうが。……その、こんな……所で……」 最初は威勢も良かったのに、だんだん顔が赤くなっているのはなぜだろう?と首を傾げる上条だったが、 「………。上条君……また?」 いつの間にか上条のすぐ背後にいた姫神が、のっぺりとした表情で問うていた。 普段表情の変化が読みにくい彼女なのに、普段と変わらない表情のはずなのに、その目が怖い。 「ぃやっ?姫神サン、貴女は何か重大な勘違いをなさっていませんか!?」 嫌な汗をダラダラと流して釈明するも、前に姫神、後ろに御坂という狭みうちの状態にある上条当麻の精神的寿命はものすごい勢いですり減っていく。 だが、思わぬ救いがそこにはあった。 ズバッ!!、と。 赤い流星がよぎったような錯覚すら上条達に抱かせて、御坂と上条の間にルビーの髪のイケメン君が立ちはだかったのだ。 「ちょっと!?」 「アベル……?」 割り込まれた御坂は今にも溢れそうな電撃を一瞬でチャージし、そこらのスキルアウトも裸足で逃げ出す気迫でアベルに迫る。 「アンタ、何だか知らないけど―――」 だが、アベルはそれに動じなかった。何事も無い……、それこそ子猫を扱う爽やかなイケメンの顔で、 「上条さん」 と。 姫神秋沙では無く、上条当麻に。 凛とした声で確認を取った。 「貴方は、秋沙さんの彼氏なんですよね?」 「な……っ!?」 「はい?」 顔を赤くした御坂の帯電が目に見えて倍加するのにも構わず、アベルはもう一度問う。 「貴方は、秋沙さんを“守ってくれる”んですよね?」 そこに、昨日見せたプレイボーイじみた雰囲気は一切無かった。 あるのは、一つの恋の結末(バッドエンド)を知った男の顔だった。 (こんなのって―――) 8月の終りに会った、とある名も知らない魔術師の顔がよぎる。偽者のくせに本物だった、いじけ虫な男が。 思わず本当のことを言いそうになる上条だが、 それを姫神は無言で頑なに制する。何かに怯えるような震えすら感じさせる彼女の所作に、それを止められる上条。 だから上条はこう応えた。 「ごめん、アベル。でも……“守るのは”本当だから」 彼氏だとは一言も言わなかったが、アベルにはそれで十分だったらしい。 それは良かった、と。彼は言う。 自分の恋が終わったくせになんだこの爽やかさ、と思う上条に、アベルはさらに信じられない動作を続けた。 「では、このお邪魔虫達は退散しましょう」 そう言って、その背後。 何か帯電したままブツブツと危険な領域に突入している御坂に向き直り、 バヂンッ!!! と。 アベルの左手が彼女の肩に置かれた瞬間、彼女の体に満ちていた電撃が四方へ霧散したのだ。 まるで、―――上条当麻の右手で打ち消したかのように。 「!?」 だが当のアベルは奇妙な現象に周囲の3人が絶句している事に溜め息を吐き、 「さぁ、お早く。秋沙さんを連れて、お行きください」 この一撃をぶつけられたら多分この世の女性はすべからく彼に魅了されてしまうのではないかと思う程、爽やかすぎるアベルの微笑みがそこにはあった。 夕暮れの路地裏に、理解不能な空気が広がる。 「………っは!?」 それから一早く自我を取り戻した上条は(断じてアベルの笑みに見とれていた訳ではない………と思いたい)、姫神を連れてその場をダッシュで走り去る。 「あ、ああ。サンキューな、アベル!!」 「……え、と」 姫神のほうは未だぼんやりした目だが、何とか上条の走りには付いてくる。 どうにか角を一つ曲り、御坂の視界から彼等が消えた瞬間、 「アンタねぇ……何してくれてんのよ……ッッ!!!」 雷鳴と共に、何故怒るのかもわかっていない御坂美琴の叫びが轟いた。 それを全身で受け止めているであろうアベルの無事を結構真剣に祈りつつ、上条と姫神は走ってゆく。 その雷鳴を、遠くに聞く男がいた。 科学の街にあって、その周囲だけは江戸の世にタイムスリップしたような錯覚を覚えさせる黒塗りの二本差しの刀。日本特有の、拵えと呼ばれる刀の組合わせだ。 それでいて、髪はアラブ、服装は和、瞳の色は洋と国籍はバラバラだ。 しかし、この街では国籍など些細なこと。それを全て吹き飛ばして彼の特異性を証明することが、目の前で起こっていた。 「警備員(アンチスキル)……と言ったか?」 彼は今、学生寮と学生寮の間にある小さな公園にいた。 夕食の匂いが漂う、普通の光景だ。 ―――そこに、警備員の一個小隊が倒れ伏していなければ、の話だが。 彼らが纏っているのは、対暴走能力者用の装備。 敵を殺すことを目的としてはいないが、普通の拳銃や刃物では衝撃すら届かない防御を重視した装備だ。 そのはず、なのに。 彼らは今、為す術無く地に伏していた。 伏している理由までも様々。血溜りの中に沈む者もいれば、何かに怯えるようにがたがたと震え続ける者もいる。一見外傷は無いが石のように動かない者も、腕が変な方向に曲ってしまっている者も。 ただし、その中に一人、高校生程の少女を混ぜて。 彼らの布陣は少女を中心に円を描いている。傍目から見れば、警備員の目的は少女の保護だったであろうことが容易に推測できる。 もっとも、倒れた状態の彼らでは壁にすらならないが。 そして、既に気を失っている少女の元で“目的”を果たすと、ふと思いだしたように立ち上がる男。 「科学の街の末端兵では、この“正宗”を理解することなどできないか。……それも当然だ」 どこか自嘲を含む言葉は、独り言 では、なかった。 「お前のような者が、この街にはいるのだからな」 言葉を投げかけられた“相手”は、吐き捨てるように言う。 「どの口がほざく。魔術師」 そこに居たのは、一人の少年。 学生服は普通だが、金髪にサングラスというあまりに目立つ風貌。にも関わらず、その気配は極限まで薄い。目を合わせ、会話を交してようやく、その気配が術式によるフェイクでないことを認識できるレベルだ。 「どこの魔術師だか分からない格好だが……少なくとも陰陽術をかじっているな?」 距離は、10メートル。 一触即発の火花を散らす空間には男の言葉がやけにこだまする。 だが、少年の方はそんな物言いにどこか苛立ちを覚えたようで、 「ああ。“少し”な」 そんな言葉と共に、少年は躊躇無くベルトから鈍色の金属を引き抜いた。 標準を定め、引き金に指を掛け、力を込めて、撃つ。 手慣れした動作には一切の無駄も無く、コンマ1秒の間に鉛の弾は男に直撃する。 だが、その瞬間に。 チン、と。 響いたのは、サイレンサーを経由した気の抜けた発砲音では無い。 日本刀の鍔を戻した時特有の小さな金属音だ。 そして、少年の放ったはずの弾丸は男を貫くことはおろか、その背後にあるブロック塀に当たって跳弾することさえ無かった。 何故なら、 拳銃は斬られていた。 それも、直線ではない。拳銃の銃口と薬室の金具同士が絡むように複雑な軌道で、だ。 「ッ!?」 冷や汗が吹き出す金髪の少年が思わず距離を取るのを眺めながら和服の男は言う。 「警告はした。追って来るならば、次は少年を斬る」 「お前……!」 そう言いながら、和服の男は日本刀を構えた。 ただし、鞘から抜刀せず、帯から直接引き抜いて。 黒の棒でしか無いはずのそれを、地面を撫で切りにする軌道で軽く振る。 そして、爆発が起きた。 火薬によるものではない。純粋な何かの力によって、整備された公園の土が丸ごと抉られ、巻き上げられたのだ。 周囲を覆い尽くす土煙や石つぶての攻撃は大した程では無い。当然、目的は、 「くそっ!!」 土煙を蓑にした、逃走だ。 一陣の風が煙を吹き払った先、倒れた警備員と少女だけの光景に少年は舌打ちをする。 和服の男を追おうにも、手掛かりは何も無い。遠くからはサイレンも近付いている以上、この辺りが引き際だった。 (それでも……) ギリギリまで情報を目に焼き付けようとした少年の目に映ったのは、倒れた少女。その、首筋。 吸血鬼に噛まれたような、二つの赤い穴が穿たれているのを。 上条と姫神は、どこだかも分からない路地を走り抜け、少し大きな通りを歩いていた。 「っ……はあ」 「ごめん、姫神。大丈夫か?どこかで休むっていう選択肢も……」 ほとんど上条のペースで走らされた彼女は、どこか苦しそうだ。 そう思って肩を貸そうとした上条に、姫神はさすがにそれは、といった表情で首を横に振る。 「大丈夫。自分で。歩ける」 相変わらず手をつないだままの二人。傍目にはデートを楽しむカップルにしか見えないのだが、その空気はどこか気まずい。 原因は、言わずもがな。 「なぁ、姫神……」 「アベル君の。こと?」 その一点。 あの、アベル=V=スカーレットという少年のことだ。 ただ、上条と姫神の間には彼の事に関して微妙な差異があった。 上条が気に掛けているのは、彼の思い。 自分が告白した相手が他の誰かと付きあっていることをあそこまで爽やかに受けとめられる人間など、そうはいない。 こちらが引け目を感じるほどの、あんな態度で。 軽い男と言えばそこまでなのだが、上条にはどうにもそう思えないのだ。 「やっぱり、アイツをちゃんと、お前の意志で、振ってやるべきなんじゃないのか」 「………私は」 対して、姫神の言葉は上条の予想とは違うものだった。 「アベル君が。嫌い」 「え?」 初対面であの印象なのだから仕方ないか?と思う上条ではあったが、姫神は言い直した。 「嫌い……?違う。変……?とにかく。良く分からない。の」 「良く、分からない……」 言い直そうとして、失敗した。 それでも、上条の返事にこくり、と頷く姫神。 「何だか。昨日よりも。今日。さっきよりも。今。……段々。アベル君を嫌いになっていくの」 「どういうことだ?」 段々嫌いになるという表現は彼女も納得いかない言葉だったらしく、首を傾げて言う。 「でもそれは。私にも分からない感情なの。まるで。本能みたいなところで私が彼を避けているような」 「本能……ねぇ」 「私の本能。それは……」 「吸血鬼!!??」 「「!?」」 思いがけず彼らの耳に飛びこんだ言葉に、弾かれたように声の方向を見る上条と姫神。そこは、通りからさらに細い路地に向かう入り口だった。 そこに救急車が幾つも群がり、周囲の野次馬を警備員が抑えている。 「何……だ?」 「………っ」 ここから子細は聞き取れないが、野次馬達の断片的な言葉には必ずとあるフレーズが交じっていた。 それは――吸血鬼。 ぎゅっ、と。上条の手に加わる力が増す。それこそ、痛いほどに。 それに応じて隣を見た上条は思わずぎょっとした。 「姫神……?」 彼女は、震えていたのだ。 寒さで震えるのでもなく、心の揺らぎがそのまま体に映っていた。 「おい!姫神!?」 「上条……君」 焦点の定まらぬ彼女の目に映っているのは、きっと上条とは全く違うもの。 かろうじて上条の言葉に応じ、そして、 がくり、と。 糸の切れた人形のように、彼女の体は崩れ落ちた。 あれだけ強い力で握っていた手すら、あっさりと離して。 「姫神ッ!?」 慌てた上条が必死で呼び掛けても、肩をゆさぶっても、彼女は意識を取り戻さなかった。 悪夢にうなされる青い顔のまま、全身の力を失って。
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最終決戦を制した上条勢力。 魔術、科学の「世界の崩壊」を望まぬ者達の活躍と、覚醒した三人の超能\力者と一人の幻想殺し、三人の聖人と二対の天使によってアレイスター率いる敵を撃破した。 そして、禁書目録は上条当麻に別れを告げる。 「とうま、私はこれから壊れ果てた世界を直す為に、いろいろな所を旅しなきゃならないの」 なら俺も付いて行く、上条がそう言うが、禁書目録は止める。 「とうまは短髪…みことを護るって約束があるでしょ!だから、これでお別れ。…とうまと逢えて楽しかったよ!もう会えないかもしれないけど、とうまはみことと幸せになってくれなきゃ嫌かも!…かおり達が呼んでるからそろそろ行くね!」 「禁書目録……。あぁ、わかった。それじゃあ、運が良かったら一万二千年後にまた会おうぜ!」 飛びきりの笑顔で禁書目録は去っていった。 「インデックス…笑ってたけど辛そうだったわね…」 「美琴…。そう、だな。…それじゃ俺達も行きますか!」 「どこに!?」 「決まってんだろ。美琴の両親に挨拶だよ」 絶対能\力者の一人、御坂美琴の叫び声が木霊した。 「皆さん、それでは宜しいですね?」 「はい、火織」 「もちろんだよ」 「良いのよなー」 その他大勢のアニェーゼ部隊や、天草式のメンバー、女子寮のメンバーが神裂の問いに答える。 「それじゃあかおり、行こ!」 禁書目録はその先頭に立ち、世界を直す長い旅に出た。 「舞夏ー、今帰ったにゃー」 「やっと帰ってきたなー。正直…帰って来ないかと…思ってたん…だぞ…」 「ごめんな…舞夏」 とある学生寮では感動の再開を果たし、 「さてと、絶対能\力者と言えど、修行を怠ってはならねーな!」 またある場所では一人の熱血漢が修行を始め、 「またパシリかよ…」 とあるマンションでは平和に暮らす少女と、それを守る無能\力者が居て、それぞれが勝ち取った平和を楽しもうとしていた。 そして─。 「本当にこの道で合ってンだろうなァ?」 「ミサカが嘘付くわけ無い、ってミサカはミサカは断言してみる!」 絶対能\力者の中でも最強の一方通行と、彼を支え続けた打ち止めが、ある目的地を目指していた。 「確かこっちだったよな」 「ね、ねぇ…本当に行くわけ?」 「ん?あぁ。俺は一秒でも早く美琴と一緒になりたいからな」 「…バ カ」 後に世界を救った英雄として語り継がれる上条当麻と、生涯、彼を支え続ける妻となる御坂美琴もある目的地を目指していた。 「そこだな」 「そこか」 ここで二組の足は止まった。 「あなた方もここに用事ですか…って一方通行!?」 「奇遇ですね…って当麻!」 「あら、打ち止めも一緒ね」 「わーいお姉様!ってミサカはミサカは久しぶりの再開にはしゃいでみる!」 上条当麻と一方通行は驚き、御坂美琴と打ち止めはさも当然のように抱き締めあう。 「えーっと、一方通行もご挨拶的な?」 「そういう当麻もかァ?」 こういう時だけ仲良しな二人。最終決戦で互いに背中を預け合った仲である。 「そ、それじゃあ行くぞ…」 「あ、あァ…」 ピンポーン、とチャイムを鳴らす上条。 程なくして一人の女性が出てきた。 「どちら様ですかーって白い子…確か一方通行 途中から消えたっぽいから続きから 君に当麻君、それに打ち止めちゃんに美琴ちゃんじゃないの!どうしたの?」 御坂美鈴。上条と一方通行を結び付ける一因の女性だ。 「今日は大切な話があって来ました」 「同じく。重要な用件なンだよ」 「そ、そんなに改まって…美鈴さん困っちゃうな…。と、とりあえず上がって」 いつもとは違う雰囲気の二人に気圧される美鈴。ひとまず家の中に入るように指示する。 「一方通行、第一段階はクリアだな」 「次が難関なンだよな」 家の中に二人は入っていく。 どうやら二人は共同戦線を張るつもりらしい。 「お姉様ー、この二人はいろいろ正反対なのに中身は一緒だったりするよねー、ってミサカはミサカは面白がってみたり」 「そうね。ま、そこが二人の良いとこなのよね」 打ち止めと美琴は、二人の後を追う。 御坂家にお邪魔する上条と一方通行。美琴と打ち止めは実家に帰ってきた。 「さて、何の用だ?上条当麻君に一方通行君。まぁ、そこに座りなさい」 美鈴に案内され、居間にやってきた上条と一方通行は、そこに待ち構\えていた一人の父親ー御坂旅掛のオーラに体が硬直する。旅掛に言われた通り、テーブルを挟んで旅掛の向かい側に正座する二人。 「きょ、今日はお義父さんに話があって来ました」 「同じく。大切な用件があって来ました」 上条の隣には、美琴が。 一方通行の隣には打ち止めが座っている。 「ふむ…君達の意志は本気のようだ。声色を聞けばわかる。だが、君達にお義父さん、等と言われる筋合いはない」 その一言に背中に冷や汗が流れる二人。 「しかし、君達の話を聞かせて貰おう」 旅掛は、いつの間にか美鈴が煎れていたコーヒーを一口飲み、言い放った。 「最初に一方通行君から聞かせて貰おうか」 指名された一方通行は一瞬、少しだけ震えたが、自分の意志を旅掛に伝える。 「お、俺は今日、打ち止めを貰いに来ました!」 「却下だ。どうやら君は敬語と言うものを知らないのかな?そんな奴に打ち止めは任せられない」 次は当麻君、と言われ上条は深呼吸する。隣の一方通行が俯き、涙を溜めたのが見えた。 意識を集中させて宣言する。 「答えは却下だ。挨拶に来たというのに、なんだ?そのボロボロの服は。挨拶に来るならもっとマシな格好で来るべきだな」 正論を突きつけられ、反論出来ない二人。 「…悪い、一方通行……仇取れなかった…」 「…別に構\わねーよ……」 「用件が済んだなら帰りたまえ」 意気消沈する二人を見て旅掛は帰ることを勧める。 無言で立ち上がり、玄関に向かおうとする二人。 (このまま帰ったらいつまで経っても了承はしないぞ?良いのか?若造共…) 旅掛は二人の背中を見つめ、問い掛ける。 「なぁ、一方通行」 「なんだ当麻」 「俺は諦めが悪いようだ」 「奇遇だなァ。俺もそう考えてたとこだ」 上条と一方通行は旅掛に背中を向けたまま、会話を交わす。 そして─。 「俺は美琴を貰う!」 「俺に打ち止めを寄越せっ!」 振り向き、吠える。 「なっ…当麻…」 「一方通行…」 覇気を取り戻した二人に美琴と打ち止めが驚く。 が、それに驚いたのは二人だけではない。美鈴と旅掛も同じだ。 「何度言っても無駄だ。却下だ」 その答えは予\想通りとも思われる表\情の上条と一方通行。 「そうだと思ったぜ」 「演算無しでもわかるってことだなァ」 満身創痍。まさしくこの言葉が合う二人だった。 深呼吸をして意識を高める上条と一方通行。 「俺は何度も打ち止めに救われたァ。そして今日もコイツに救われた…。最初は鬱陶しいと思ったこともあったがよォ、いつの間にか俺は打ち止めが居ねェと寂しくなっちまうんだよ。だから俺から打ち止めを取り上げるんじゃねェ!…それでも却下するってェなら俺は打ち止めをかっさらって行ってやンぞ!」 拳を握り締め、自分の想いを旅掛にぶつける一方通行。 「良くやった一方通行…次は俺の番だッ!俺は美琴を愛してる…。最初から愛していたわけじゃない。だけど!学園都市で過ごして行く中で美琴は俺の掛け替えのない存在になった!これからも美琴と一緒に居たい!それでも却下するなら…その幻想は俺がぶち殺す!」 一方通行に続き、上条が想いをぶつける。 二人は互いに拳と拳をぶつけ合い、行動を賞賛した。美琴と打ち止めは初めてみる想い人の一面に圧倒されていた。 「全く…若いって良いよな」 黙って聞いていた旅掛が動く。 「お前達は本当に娘達を幸せに出来るんだな?」 勿論、と二人は頷く。 「もし幸せに出来なかったら覚悟しておけよ?俺は容赦しないからな。美琴、打ち止め。幸せになるんだぞ」 その言葉を聞いた4人(+話を聞いていた美鈴)は最高の笑顔になった。 激闘を終え、御坂家を後にした4人は学園都市まで戻ってきた。 「なぁ一方通行」 「あァン?」 「良かったな、了承貰えて」 「てめェもな、当麻」 二人はどちらともなく右手を差し出し、握手していた。 「ホント、無茶苦茶よね…あの二人」 「でもそんな当麻お義兄さんに惚れたんでしょーってミサカはミサカは悪戯に質問してみるー!」 「なっ…アンタねぇ!…そう言う打ち止めもそこに惚れたのよね」 「ギクッてミサカはミサカは姉妹の遺伝子は怖いって思ってみたりー!」 御坂美琴の体細胞クローンの打ち止め。しかし美琴の妹達である打ち止めだが、一生を共に歩む男性は違った。が、本質は似たようなものだったりするのだが。 「そういえばアンタ、さらっと当麻義兄さんとか言わなかった?」 「だってお姉様の旦那様は義兄になるわけだよ、ってミサカはミサカは当たり前のことを言ってみる」 この一言が、夕日をバックに未だ握手し続ける旦那達に波乱を呼ぶことになるのだが、それはまた別のお話し。
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とある美琴の他寮生活<アウトドア>第4章-2 学舎の園まで走ってきた上条は息切れしまくりである。 (まだかなー、お、来た来た、ってあれ、なんか多くないか?) よく見ると常盤台が2人、柵川が2人いる。 (何でだ?) 自動改札のようなゲートを出ると彼女はこちらを見るなり、 「あ、いたいた、待ったー?」 「いや、着いたばっかだけど、その2人は?」 「ああ、こちらが柵川中学1年の初春さんと佐天さん。こっちはわかるよね?」 「ああ、白井さん、だっけ?」 「覚えてくださったのですねー、この黒子、幸せものですの、ってお姉さま、なんでこの人がいるのですの?」 「あー、ちょっとね」 横で、 「この人前見ましたよね、佐天さん」 「あー見た見た。御坂さんと一緒に居た人でしょう。かっこいいとは思ってたのよねー」 「へ、一一一(ひとついはじめ)はどうしたんですか?」 「そっちのほうがいいに決まってんでしょー」 「そうですよね」 あははは、と笑う2人。 美琴を見て変な顔をする白井。 それを見ている上条は、「どうすれば……」と思うことしかできなかった。 16 00 そろそろ行くか、と彼が思ったのは午後4時のことであった。 美琴が言った。 「じゃあ、黒子。わたし用事があるからここで」 と言うのを聞いた黒子は、 「お姉さまがそう言うのでありましたら、仕方ないですわね」 と。ここで上条が言う。 「そこに駅があるだろ。そこで乗るか」 この提案に美琴は、 「そうね。それじゃあ、バイバーイ」 それから、2人は第23学区へ向かった。 五和を迎えに行ってクタクタになった2人はすぐに部屋に入る。 「あー、何もする気がしねーな」 と彼が言うのに対して、 「そうね、このまま寝る?」 風呂が壊れているのは仕方が無い。 でも、このままとは…… 「じゃあ、寝るね」 そういってすぐに美琴は寝てしまった。 それから1年数ヶ月 「もう春か」 「早いわね」 2人がいるのは上条の学校。 常盤台に高校があったにもかかわらず、こっちを選んだ美琴。 そして、上条は言う。 「この学校には3年が1年と手をつないで入学式会場に入場するというしきたりがるんだけど」 という上条を見て、赤く、ならない美琴は 「そうなんだ。じゃあ」 と言って2人は入学式会場に向かった。 彼は悩んでいた。 彼の両親である上条刀夜と上条詩菜、それに美琴の母親である御坂美鈴がいるためだ。 写真撮影の時間。 するとすぐに刀夜が走ってきた。 「当麻、メキシコの土産はいるか?」 「とうさん!何でそんなものがあるんだよ!!」 とそこに2人が加わる。 「あらあら、当麻さん的にはその人と一緒にいるのがいいのね」 母さん(詩菜)かよ。 「あんたは美琴ちゃんが好きなのかい?」 美鈴かよ。 結局仲良く写真とって終わり。 それだけだった。 その日、上条当麻と御坂美琴は死んだ。 これまた仲良く手をつないで帰っているときに。 上条勢力をつぶすために出てきた猟犬部隊(ハウンドドッグ)により、暗殺された。 天草式、旧アニューゼ部隊、必要悪の教会(ネセサリウス)、神の右席などと猟犬部隊が戦争を起こした。 まさに、科学と魔術が引き起こす第3次世界大戦。 これにより、ヴェネツィアなどの主要都市が破壊され、 学園都市第1学区が丸々消滅した。 結果、上条勢力の中心人物、上条当麻と御坂美琴がアレイスター=クロウリーの手で暗殺された。 そして、 妹達(シスターズ)全体の処分、および学園都市をイギリス清教必要悪の教会(ネセサリウス)の支配下に置くことで和解、終焉を迎えた。